セラピストのつぶやき

無肥料栽培の楽しみ

今年3月から10月まで、
山梨県北杜市にある自然農園にて
岡本よりたかさんによる無肥料栽培セミナーに参加し、
先週、8回の講義&実践を修了しました!

最終日は青空が広がっていて
富士山がくっきりとても綺麗だった!

8ヶ月間って長いと思っていたけれど、
本当にあっという間に終わってしまった感じ。

農業初心者の私にとって、
岡本さんの講義は情報量が半端なく多くて
頭がパンパンになっていたけれど、
全てが全てとても理論的で実践的で
本当に素晴らしい内容でした。

長年の経験からくるお話、
慣行栽培、有機栽培との大きな違いや
草が生える理由、虫がやってくる理由、
そしてその意味を知り、認識を変えることで、
人間が他の種と共存する、
そしてお互いに心地よい環境を整えるという大切なことを
教えていただきました。

あと、毎回のお昼のお弁当の素晴らしさ。

全てその自然農園で採れたもので作られています。
お米とお野菜を作られているので、お肉やお魚はありません。
その全てが美味しくて
こんな風に自分で作ったお米や野菜でお弁当が作れたらいいなぁと心から思う。

前回のセミナーでは
土のバランスが崩れてしまった畑に
緑肥になる植物の種をみんなで植えていきました。

それが1ヶ月経って綺麗に育って、
緑色のグラデーションの絨毯のようになっていました。

これを膝丈くらいになったら
土の中にすき込んで緑肥にします。

化成肥料を使うのではなく、動物の糞などを使うのでもなく、
ただ生えている草や落ちている葉っぱなどを使って肥料を作る。
無肥料での栽培は地球にも人間にもとても優しい。

この栽培方法がもっと広まればいいな。

最終回の最後に、
講座を行ってきた自然農園の中で
何をやっても野菜が育たない土地があるということで
そこのエリアを土のPHを調べるキットを使って
みんなで見るというのをやりました。

その土地は日陰だから何も育たないのかなぁ、
でも日陰でも草くらいは育つのになぁと思ったけれど、
実際には日陰の元になっている
目の前に生えている杉と檜の木々から出ている
アレロパシーと言われる化学物質が原因で、
土が大幅に酸性に傾いているという結論でした。

杉や檜のような針葉樹は
アレロパシーを多く分泌していて、
他の植物の生育を阻害するために、その土地には野菜が育ちにくくなる。
土はフカフカで良さそうなのに、本当に何も生えない場所もあるんだなと
とても意外でしたが、検査キットでその状態が明らかに判明しました。

今回のセミナーでは
通常とは違う、畑で起きたピンチをどう乗り越えるか、
という面白い体験がたくさんできたので有意義な時間でした!
来年も受けたいなぁ。。。

岡本さんの草に対する考え方にとても共感できるので、
ブログに書かれていたこの言葉を最後に引用させてもらいたいと思います。

———————————————————————————-

畑では嫌われ者だが、人の役に立つ草。
外側から見る厄介な雑草という印象と、実際の効能は必ずしも一致しない。
人に役に立つということは、もちろん土にも、
あるいは自然や環境にも当然役に立つ草であることが多い。

どう役に立つが簡単に説明してみる。

畑を耕運すると草が無くなる。
草がないと土が痩せてくるため、自然界では間髪おかずに草が芽吹き始める。
そうしないと生物が生きていく環境が作れず、
草があるからこそ地球はこれまで生命を育んできた。
この時最初に生えてくる草に地下茎が多い。
雨が降ると水の地下への浸透によって、
ミネラル、特にカルシウムやマグネシウムという微量元素が
地下水へと消えていく。

これを防ぐのが地下茎。
地下茎は沈みゆくミネラルをネットワークのような根でキャッチし、
地表面へと草として押し上げる。
そして種を着け、草は枯れて地上に落ちる。
落ちた草は虫や微生物の働きで分解し、
土壌中に腐植という形で留まることになる。
腐植化したミネラルは雨の浸透による流亡が起きにくくなるのである。

そして、そのミネラルを利用して次々と草が生えてきて、
裸になった土は見事な草原や森に戻っていく。

確かに畑は草原や森に戻したくないので、
そういった草は厄介かもしれない。
しかし、僕らのような無肥料で野菜を作る者にとっては、
このミネラルを土壌に留めてくれる草というのは、
実に有難い存在なのである。

地下茎の草を生やしたままにすれば、
残念ながら野菜は育たないので、もちろん僕らでも刈り取るのだけど、
刈り取った草は敷草として利用し、
土に戻していくことで土の肥沃化を図るわけである。

見方によっては、厄介な草が利用価値の高い草へと変化する。
この両面性は、無肥料栽培をするまでは知らなかった。
全てが悪とは限らず、物事の視野は広く持たなくてはならないのだろう。
だからこそ無肥料栽培はやめられない(笑)。

さて、それを見て、
僕は自分は何かの役に立っているのかと考えるキッカケとなった。

自分がここに生まれてきたことの意味を考え、
一体自分は何の役に立つのだろうかと自問自答し、
小さくてもいいから、
何か役に立つことを一つやってみよう
と心に決めたのである。

———————————————————————————-

自分のことを何よりも大切にしよう、
まず自分を愛して自分の思うように生きようというけれど、
結局人間は
人の役に立っている自分を感じているときに
大きな喜びを感じる生き物だと思う。

自分の好きなことをやっていたら、
自分の興味あることをやっていたら、
あるとき目の前に道が見えてきて
その道を自分の思いのままにどんどん進んでいたら、
実はそれが人の役に立っていた
というのが一番の王道なのかな。

私も今はそんな風に
興味あることを推し進めているだけで
何か明確なビジョンがあるというわけではないけれど、
そこを自分の意思を固定せずに
想定外に飛んでくるものさえ受け取れるように、
器だけは大きくしてグラインディングしてドンと構えていたいなぁと思います。

岡本よりたかさんの無肥料栽培セミナー、
本当に素晴らしく豊かな日々でした。

そして一緒に学びを深めてきた仲間たちも
本当に素敵な人たちばかりでした!

ありがとうございましたハート

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

2021年10月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
PAGE TOP