先週、友人の紹介で素敵な映画を見てきました。
「あこがれの空の下」
〜教科書のない小学校の1年〜
—————————————————————————–
(作品紹介より)
何の変哲もない ちいさな小学校。
よくみると 無いものが たくさんあります。
広い校庭もない。
チャイムも鳴らない。
いろんな儀式も形式もない。
教科書も使わない。
そして この学校にしかないものも、 たくさんあります。
物怖じしないで発言し どんなことでも話し合い
活き活きと 自然に伸びゆく子どもたち。
子どもたち 一人ひとりを見つめ、 一緒に歩む先生たち。
みんなを包んで 豊かに流れる時間。
考えてみれば、これって 本来は「あたりまえ」のこと。
「あたりまえ」って とっても大事。
和光小学校に一年間通って撮影し、
そんな「あたりまえ」を見つめました。
—————————————————————————–
以前、「夢見る小学校」という映画を見たときも、
自ら考え行動する、
自分の意見を自分の言葉ではっきりと表現する子どもたちを見て
とても感動したのを思い出す。
さらに、
自分が小学生時代にできなかったことを再体験させてもらったようで
自己セラピーになったなと感じたのですが、
こちらの映画もまた同じような体験ができました。
その中で一番印象的だったのが、
「分からない」ということを大事にする姿勢。
授業中に分からない事があったら
それを「はてな」と呼び、
「はてな」になっている子どもの意見をどんどん聞いていく。
何が分からないのか?
どの部分が分からないのか?
どこまで分かってそこから分からないのか?
みんなで聞いて
みんなでそれを話し合うという時間をたくさん取っていること。
ちょうど昨年末くらいに読んで印象的だった、
「Whyから始めよ」というプレゼンとリンクしました。
TEDの人気講義「WHYから始めよ!」のサイモン・シネックを英語で見て学ぼう
—————————————————————————–
一般的な広告やマーケティングは、
「What」や「How」を全面に押し出して
商品やサービスをアピールすることが多いのですが、
それでは人は心を惹かれないとサイモン・シネックはいいます。
優れた企業や人物は、「What」や「How」ではなく、
常に「Why」から考え行動に移すのです。
ゴールデンサークルでいうところの、
中心から外に向かって矢印が出ている状態です。
そして周囲の人々は、
この「Why」に惹かれて、物を購入したり、賛同したりするのです。
—————————————————————————–
和光小学校の授業の中で、
分母の違う分数の足し算をするときの話が出てきたのですが、
なぜそうなるのか???
だからこうなるのか!!!
という最終的に理解するまでのプロセスが本当に面白くて、
分数というものの考え方さえ楽しい!と思えるような、
大人の私でも感動してしまうような奥が深い授業でした。
こんな授業だったら、
学校に行きたくて仕方ないだろうな、
たくさん勉強したくなるだろうなと、
分数を知っている私でも
最初から最後までワクワクするような時間。
これこそが、
今必要な教育の姿なんだなと思いました。
最後に、公式ページにも書かれている
和光小学校の校長先生の言葉をこちらに引用させていただこうと思います。
—————————————————————————–
私たちは、生きる力につながる学力を育てたいと思っています。
「競争」を前提とする社会を生き抜く、生き残る、つまり適応する力ではなく、
子ども自身が学習や生活、社会に主体的に関わる力なのだと考えています。
そのために育てたい学力とは何か、
教員たちは子どもたち、父母の声を聴き、話し合いながら学校づくりを進めています。
これまでも、これからも、
子どもが主人公である学校であり続けることをめざしたい、
と願っている私立小学校の挑戦を、
ぜひ多くのみなさまにご覧いただきたいと思っています。
—————————————————————————–
主体的に関わる力。
自ら感じ、
自ら考え、
自ら行動する。
自分がこの世界の主人公であり、
自分がこの世界を創造できるんだという前提を
子供の頃から身につけておけば
本当に無限の可能性に満ちた人生になるんだろうな、
そして
私たち大人自身も
今からでも遅くはなく、
そう決めた時から
自分の生きる世界は自分で作り上げる事ができるんだということを
改めて認識させてくれた映画でした。
「生きる力」
これからこのことについて
最も意識しなければならない時代に突入しているからこそ、
子供だけでなく、
大人も一緒に増強させていきたい。
そして何よりも、
このような教育が全国に広がってほしいなと思う
この記事へのコメントはありません。