いいお天気でも
風に冷たさが加わってきたなと感じるこの頃。
これもまた
季節の変化を体験できる貴重な瞬間
外からの情報をできるだけ遮断して
今自分が感じていることを最優先に生きていると
体験がいつもより尊いものに感じます。
徐々に徐々に
そんな風に感じられるようになってきたなぁ(遠い目)
ところで、
新聞って定期購読していますか?
そもそも新聞を読む習慣ってありますか?
ニュースはテレビで見る?
もしくはネットでニュースを見る?
私自身、
前職証券会社勤務時代は
日経新聞を朝刊夕刊あわせて契約して
朝から隅から隅まで読んだ上に、
早朝のモーニングサテライト、夜のビジネスサテライトを見るという
そんな日課がありました。
特に営業職の時は
お客様との会話の中で
今の世界情勢や株式市場、為替の状況をお話ししなければならないので、
毎日必死で情報を得て自分なりに咀嚼して
上司からの朝会での相場状況説明を聞いて
そして
商品と絡めてお客様とのコミュニケーションを取っていました。
そして会社を辞めて今年でちょうど10年が過ぎた今の私は、
新聞どころか、
テレビも見ない。
ニュースはYahooで何か検索するときに
たまにちらっと流し見する程度。
ちらっと見ても詳細をクリックして見ることもほぼない。
ということで、
ニュースとして定期的に把握していることって、
精油の輸入に関わる為替の状況と
自分の保有する株式に関連している日経平均株価くらい。
・
そんな私の元に
先日、新聞の訪問販売のおじさんがやってきました(笑)
たまたま外出先から夕方に戻ったタイミングで
おじさんがやってきて
近所の新聞販売所のオーナーが変わったからということで
どうしても近所で契約が欲しい、
ぜひ応援してほしいと言われました。
かなりしつこいおじさんだったけれど、
嫌な感じはなかったのでダラダラと話を聞いていました。
先ほども書いたように、
私は新聞を読むことはないので、
契約する必要はゼロなのですが、
私はこの「応援してほしい」という言葉にとても弱い
よくありがちな、
サービスとしてビール2ケースと映画のチケットをあげると言われたけれど
どっちもいらないし、
新聞読まないのにお金払わなきゃいけないし、
私にとってなんのメリットもないのに
たった一言、「応援して欲しい、助けて欲しい」と言われてしまうと、
まぁ3ヶ月くらいならお金払ってもいいかなって思ってしまい、
契約をしてしまいました。。。
単に私に隙があっただけかもしれないし、
私の確固たる断る意思がなかったからかもしれないし、
もしくは
自分が営業していた頃を思い出すと
営業の辛さを知っているからこそ、助けてあげたくなってしまったのかもしれない。
そんなこんなで契約してしまったのですが、
夜にそれを知った家族に猛反対をされて、
全部返してこい!
新聞を読まないのに契約するなんてあり得ない!
と言われて、、、しゅんとなる私
確かにそうだよな、、、
その人を応援したくなったからと言って
私は今新聞嫌いだし
配達してもらっても読む気もないし、
営業職としてセールストークの基本を知っているにも関わらず、
その罠に引っかかっている自分にもちょっと気づいていたし、、、
そこにお金を払うのはやっぱり違うよなって
改めて思い直し、、、
その日寝る前に
クーリングオフについて色々と調べた結果、
今は書面だけではなく、電子メールでも記録を残せば
一方的に契約解除できるということを知って、
その新聞販売所にメールを送りました。
そして翌日、
販売所は近くなので、
メールした契約解除書面を一応コピーして、
ビール2ケースと映画のチケットを返しにいきました。
その道中、
「私はこの出来事からどんな体験をしたいんだろう?」
って少し感じてみたのですが、
すぐに思い浮かんだのはこんなことでした。
押し売りに近かったとはいうものの、
最終的に契約を決めたのは私だから
お断りするのは申し訳ないけれど、
でも
自分のハートの奥ではやはり契約したくないという強い意思があり、
その自分の真意を正直に話して素直に謝ったなら、
とても優しい世界が待っているのではないか。。。
そんな風に情景を思い描きながら、
重たいビールを2ケース担いでほんの数分ですが、
歩いていきました。
すると、
そこには契約した時の販売員のおじさんはいなくて、
その販売所のオーナーっぽいおじさんと
おそらく長年そこで事務的な仕事をしているらしき
おばさんが対応してくれました。
そしてお二人とも本当に優しくて温かい人たちで
何だか思い描いた通りのシナリオになって
びっくりした。
わざわざこんな寒い中、
こんなに重いものを
ごめんなさいねって。。。
私はこの契約をしたことによって
自分のしたことに猛反対されて極度に落ち込み、
感情がいろんな方向にグラグラ揺れ動いたこと、
最終的に自分の本当の気持ちを感じてそれを貫こうと決めたこと、
契約解除に関するクーリングオフについて詳しく知ったこと、
そして
この世界は優しいと信じれば必ず優しさを返してくれるということ、
たった1日の出来事だったけれど、
こんなにも多くの体験をすることで
私の中に大きな波紋を広げていきました。
世界は本当に優しい
そんな風に思って心がホカホカして
家に帰ってきたら、
猛烈に嬉しい情報が私の元に入ってきて
世界がまた広がったことを実感していました。
日々の出来事に
ドラマのように入り込んでしまうのではなく、
その時の感情と知覚を分けて
「私は何を体験しているんだろう?」
「私は何を体験したいんだろう?」って俯瞰してみると
出来事の様相が変わってくるということを
このところいろんな場面で実感しています。
このお話は面白いので、また書くこともあるかと思いますが、
どちらにしても
そういう視点に立つと、
気分が良くなることしかないので、
意識していくと良いかなと思います